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[レビュー]ZOOM UAC-2 オーディオインターフェイス

ZOOM UAC-2

ZOOM製品と言えば、十数年前は買ってガッカリ、安物買いの銭失いの代表格(すまん)だったんですけど、2年前、ギター用のマルチエフェクターG3を購入して考え方が変わりました。

まず音がしょぼくないですし、ディストーションがちゃんと歪みます。また、世にはびこっているエフェクターがほぼ揃っていますし、インターフェイスもコンパクトエフェクターを模したデザインになっていて、操作性もいい。LINE6のマルチエフェクターはお払い箱になりました。

そんなZOOMがなんとオーディオインターフェイス界隈にも進出しているということで、以前から気になっていました。早速レビューしてみたいと思います。

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ZOOM UAC-2のスペック

スペックは24bit/192kHzといった音質で、もはや標準的な内容なのですが、接続規格がUSB2.0ではなくUSB3.0になっています。USB3.0を搭載することで、レイテンシーが最速の2.2msを出しているそうです。理論上ではUSB2.0の10倍、Firewire800の6倍とされています。

レイテンシーとは、音を録音したり再生したりする時に発生する遅延スピードのことで、数値が低いほどよいとされています。

一昔前のオーディオインターフェイスはFirewireが主流で、USBはPC側でマシンパワーを使用するためレイテンシーの関係で不利、邪道という印象が強かったと思います。そのため、Firewire端子が備わっていないPCにはPCIボードを指してインターフェイスを増設したりしていました。

しかし昨今のオーディオインターフェイスはUSBが主流になりまして、USB2.0でも十分かもしれません。ですが、より高速なインターフェイスであるUSB3.0を搭載してあることは他製品よりも有利だと思います。さらにThunderboltを搭載したTAC-2Rという製品があったりと、ZOOMの攻めの姿勢を感じます。

また、A/DコンバーターにBurr Brownの「PCM4202」、D/AコンバーターにAKM 社の「AK4396」を搭載、とありますが、この辺りは実際にレコーディングして他社製品と比較してみるしかなさそうです。

ZOOM UAC-2に付属するソフト

ZOOM UAC-2にはCubaseLEが付属します。Ableton Liveではないところが、本格的なDTM用途として使われることを想定しているようです。また、リバーブやディレイなどが備わった専用ミキサーアプリUAC-2 MixEfxも付属します。

ZOOM UAC-2のinput output

INPUTは2個、OUTPUTはL-R2個と標準的です。また、MIDIもINOUTが一個づつとなっています。また、電源を補うための別売りACアダプターもありますので、PC側の電源が足りずうまくレコーディングできない、ということは起きないと思います。

さらに嬉しいのはiPadに対応していることで、Camera Connection KitでiPadに接続できるようです。この辺りは後発の製品ならではだと思います。

ZOOM UAC-2のその他外観など

UAC-2の外観はガンメタリックで、安っぽさを感じません。
また、ボリューム用のつまみは大型で、操作ミスは起こらないと思います。しかも某他社製品よりも高級感を感じます。この辺りのルックスは、オーディオインターフェイスとしてでなく、デジタルオーディオ機器としても活用できるようなデザインになっているのだと思います。また、緑色のノイズインジケーターがあり、視認性は高いと思います。ただ、ゲインとヘッドホンボリュームがプラスチックなのは残念に思います。

サイズは横幅が176mm、奥行きが113.9mm、厚みが46.2mmと他のオーディオインターフェイスとあまり変わりません。重量が750gと、他製品よりも若干重めですが、持ち運びに苦労するほどではないと思います。デザインだとは思いますが、ご丁寧に左右でグリップできるような掴みがついています。

ZOOM UAC-2の総評

UAC-2はUSB3.0という高速インターフェイスを搭載していたりと、他のオーディオインターフェイスと比較してユニークな仕様になっていると思います。また、iPad対応など、時代のリクエストに合わせた製品となっていて、非の打ち所がなさそうなオーディオインターフェイスだと思います。Amazonやサウンドハウスのレビューも高評価みたいですね。

若干値段は高め(と言っても昔の標準的なオーディオインターフェイスの1/3ですが、、、)ですが、見た目も高級感があり、所有欲を十分満たしてくれると思います。機会があれば、一度購入して試してみようと思います!

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