iRig Keys I/Oをチェックしてみたいと思います。iRig Keys I/OはiRig Keys ProなどMIDIキーボードとは違って、MIDIキーボードにオーディオインターフェイスが統合されたキーボードです。iRig Keys I/Oが1台あればほかに何もいらないのか?使い勝手を中心にレポートしてみます。
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iRig Keys I/Oの特徴
iRig Keys I/Oの特徴は、何と言ってもLightningまたはUSB1本で、MIDIもオーディオ入力も対応できてしまう点です。インターフェイスは「DEVICE」という端子より、専用ケーブルで接続します。専用ケーブルはUSBもLightningも対応しているので、iPad/iPhone接続ではおなじみのカメラコネクションキットは不要です。
背面パネルは、左から電源ON/OFF切り替え、DC入力、例の専用ケーブル、ヘッドホン端子、スピーカー接続用端子、入力音量を調整するGAINボリューム、入力用端子(Neutrikコンボ入力端子)、+48Vファンタム音源ボタン、ファンタム電源端子となっています。
iRig Keys I/Oは「Neutrikコンボ入力端子」が優秀
iRig Keys I/Oにはオーディオインターフェイス用の入力端子が一個備わっています。これは、マイクからシンセの入力からギターやベースなどのHi-Z出力にも対応しているので、これ1本でほとんどの楽器入力に対応できてしまいます。
主にボーカルやギター、ベースを中心に録音し、同時多重録音が不要なら、これだけで十分かと思います。また、オーディオインターフェイスは最高24bit/96kHZで、192kHzに対応していない点は、iOSの制約が関係していると思われます。
iRig Keys I/Oのフィジカルコントローラー
iRig Keys I/OはコンパクトなMIDIキーボードながら、コントローラーも充実しています。
指で上下に擦ると移動するピッチ、モジュレーション、巻き戻し再生ボタン、つまみにベロシティ(圧力で変化)つきパッドと、最近のMIDIキーボードには当たり前になりつつある構成です。
iRig Keys I/Oのコンパクトな外観
iRig Keys I/Oの外観はかなりコンパクトです。IK Multimediaによれば、面積的にみて競合製品より30%(25鍵)もしくは50%(49鍵)小さいとのことです。DTM環境の作業机はどうしても狭くなってしまうので、iRig Keys I/Oのようにコンパクトさを意識した作りは貴重だと思います。
具体的なサイズは、25鍵モデルが、横37.3cm、縦20.8cm、高さ6.5cmで、49鍵モデルが横20.8cm、縦69.3cm、高さが6.5cmです。重量は25鍵モデルが、1.26kg、49鍵モデルが2.18kgと、やはりオーディオインターフェイスが入っているので、特に25鍵モデルは他のMIDIキーボードよりも少々重いです。
iRig Keys I/OはMacBookAir13インチ一個分ぐらいのイメージです。
iRig Keys I/Oの鍵盤はフル鍵盤(!?)
iRig Keys I/Oの鍵盤はの打ち心地、サイズ感ともに一般的なシンセと同等と思います。KORGのmicroKeyやAKAIのMPK mini MK2より遥かに優れていると思います。
iRig Keys I/Oは約97,000円相当のソフトが付属
IK Multimedia製品ということもあって、ソフトは充実しています。ヴァーチャル・インストゥルメント3種類、ダイナミクス / EQプラグイン10種類と総計43 GB以上の5,000種類ものサウンドが付属しているそうです。
- SampleTank 3フル・ヴァージョン
- オーケストラ音源Miroslav Philharmonik 2 CE*
- ヴィンテージ・シンセ音源Syntronik Pro-V
- ミキシング / マスタリング用プラグインT-RackS 4 Deluxe
- iPhone/iPad用アプリ
金額換算するとiRig Keys I/O 25が約77,000円、iRig Keys I/O 49が約97,000円相当だそうですが、この手のデジタル営業トークはソフト音源しかりフォントしかり、最近なんだかなぁと疑問に思いますが、DTMを始めるには十分すぎる価値があると思います。
iRig Keys I/Oまとめ
iRig Keys I/Oをチェックしてきましたが、iRig Keys I/O 一台だけで、MIDIだけでなく高音質レコーディングでき、フルサイズの鍵盤でありながら机の上もコンパクト、さらに付属ソフトも大充実、とあれば、最初の一台でも、ベテランDTMユーザーのMIDIキーボード買い替えでも魅力的だと思います。
個人的には25鍵のiRig Keys I/O 25は、気軽に持ち運ぶモバイル用途としては、重量的にちょっとキビシイかな?と思います。
モバイルなら
鍵盤感が必要なら
多機能が必要なら
あたりに軍配が上がってしまうかな。
というわけで、自宅のメインキーボードとして49鍵のiRig Keys I/O 49を、DTM初心者向けMIDIキーボードのベストチョイスの一つとして推したいと思います。