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【実機レビュー:音あり】YAMAHA MG10XUオーディオインターフェイスにもなるミキサー iRig Pro I/O比較

YAMAHA MG10XU

YAMAHA MG10XUの実機レビューです。YAMAHA MG10XUはコンパクトながら、オーディオインターフェイスとしても使える便利な定番ミキサーです。

アコギとシンセをレコーディングしたiRig Pro I/Oとの音質比較もあります。

YAMAHAはデジタルミキサーに定評あり

YAMAHA MG10XUは10ライン入力のシンプルなミキサーです。YAMAHAのミキサーと言えば、1995年に発売された、業界定番デジタルミキサーの走り、02Rがあります。

昔は秋葉原のソフマップMIDI館(?)に、巨大なYAMAHAの02Rが飾ってあり、ムービングフェーダーの滑らかなデモの動きに見惚れていました。

そんな憧れの02Rも、今ではヤフオクで5,000円のジャンク扱いで販売されています。

私の初デジタルミキサーは、当時のDTMをたしなむ人には定番中の定番、RolandのVS-880でしたが、YAMAHAのデジタルミキサーは01V96でした。

2000年頃は、巨大なミキサーをライブで操作するミュージシャンが流行ってまして、01V96にMPC3000を繋いで遊んでいました。

01V96は音が良かったものの、私には機能が豊富すぎて、結局使いこなせず売却してしまいました。

ミキサーやモニター系機材は、YAMAHAが他社より一歩優れていると思います。

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YAMAHA MG10XUの機能・特長

YAMAHA MG10XUは、最大 4 Mic / 10 Line 入力 (4 モノラル+3 ステレオ)のアナログミキサーです。

「D-PRE」というマイクプリアンプが搭載されています。

YAMAHA MG10XUは、USB端子でPCと接続すればオーディオインターフェイスとして使えるのが特長で、24bit/192kHzの高音質で録音できます。

また、PCだけでなくiPad Camera Connection Kitを使えば、iPhone/iPadでも録音できます。

YAMAHA MG10XUは、ミキサーだけでなく、「SPX」という高品位なデジタルエフェクト24種類も搭載されてまして、比較的低価格ながら機能豊富です。

YAMAHA MG10XUの使い方

YAMAHA MG10XUは、基本的なミキサーの機能として、入力端子にXLR端子(マイクでよく使われる形式)とインプット端子どちらも挿せます。最近のオーディオインターフェイスでは定番の形になっています。

インプットの下に、PAD 20dBと書かれているスイッチとHPF 80Hzと書かれているスイッチがありますが、これは入力する音源によって抵抗値を変更させるためにあります。

ほか、入力ソースの大きさを調整するGAINや、音の厚みを調整するコンプレッサーがあります。

YAMAHA MG10XUには、HIGH/MID/LOWと、入力する音をどのように録るか調節できます。機能に応じてつまみが色分けされているのがわかりやすいです。

その下には、ステレオ左右どっちに音を向けるか調整するパンと、ボリュームがあります。

MG10XUの場合、ボリュームはつまみで調整しますが、もしフェーダーがほしい場合は、MG10XUFというほぼ同性能のミキサーもあります。

YAMAHA MG10XUのエフェクトは豊富

YAMAHA MG10XUには、24種類もエフェクトがあります。

使い方は、どのエフェクトをかけるかつまみで選び、押して選びます。ON/OFFとどれだけエフェクトをかけるか、つまみで調整することができます。

YAMAHA MG10XUに搭載されたエフェクトは、ミキサーに備わっているエフェクトのせいか、派手な物はあまりなく、収録する音を積極的に変更するよりも原音に足す程度のエフェクトになっています。実戦的と言えるかもしれません。

今回は3番目のリバーブをかけて録ってみました。

YAMAHA MG10XUとiRig Pro I/O音比較

YAMAHA MG10XUとiRig Pro I/Oでアコギを録音してみました。

YAMAHA MG10XUはUSBでPCと繋ぎ、シーケンサーの設定より「YAMAHA MG10XU」を選ぶだけで録音できてしまいます。

最近のシーケンサーは優秀なので、MG10XUもiRigも自動で認識してくれます。

YAMAHA MG10XU アコギ

iRig Pro I/O アコギ

(使用マイク:AUDIX i5)

シンセも録音してみました。

YAMAHA MG10XU シンセ

iRig Pro I/O シンセ

YAMAHA MG10XUのマイクプリアンプ、「D-PRE」は、公式サイトによると、「高品位にありのままのキャラクターを再現する「原音忠実」を目指し、丁寧にチューニングされ、全周波数帯域に渡りフラットな特性に仕上げました」とあります。

確かにYAMAHA MG10XUも音はよく録れていますが、ミキサー回路を挟むせいか、ノイズが多少混入してしまいました。

反対に、iRig Pro I/Oは後発ということと、機能、回路もシンプルなせいか、クリアな音を感じます。iRig Pro I/Oが優秀なのかもしれません。

YAMAHA MG10XUの外観

YAMAHA MG10XUのサイズは、

とA4ノートより大きいぐらいのサイズです。

厚みは多少あります。

重さは2.1gと、MacBookProよりも多少重い程度です。

しかし、付属の電源アダプターが比較的大きめなので、持ち運びには注意が必要かと思います。

YAMAHA MG10XUの本体は、プラスチックではなくメタルシャーシで、外の利用でも耐えられるよう頑丈になっています。

YAMAHA MGシリーズはバリエーションが豊富

YAMAHA MG系のミキサーは、様々なニーズに合わせるべく、バリエーションが豊富で、

と盛りだくさんです。

違いは入力数の数やUSBインターフェイス機能、フェーダーの有無になります。

また、MGシリーズにはDTMソフトの入門版、Cubase AIとCubasis LEも付属するので、DTMをこれから始めようという方にも親切です。

YAMAHA MG10XUの使い方、まとめ

YAMAHA MG10XUは、定番と呼ばれるだけあって、基本的なミキサーの機能のほか、オーディオインターフェイス機能やエフェクターも備わっていて、他のミキサーよりも充実していると思います。

YAMAHA MG10XUでシンセや音源などアナログ機材をまとめるだけでなく、録音時にエフェクターをかけたり、音を積極的に調整するにはおすすめできると思います。

YAMAHA MG10XUがあれば大抵のことができてしまうので、オーディオインターフェイスの最初の一台としてもアリかもしれません。


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