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[レビュー]IK Multimedia iRig HD2

IK Multimedia iRig HD2

iRigHD2のレビューです。巷ではiPhone7が発売されて、スマホ界隈も賑わっていますが、なんと、IKMultimediaはいちはやくiPhone7に対応させたiRigHD2を発売しました!早い!

これまでのiRigHDとの違いを比較しつつ、チェックしてみたいと思います。

Contents

iRigHD2とiRigHDの主な違い

iRighHD2は大幅に変更になりました。iRigHDではギターからのインプットとオーディオアウトプットのみでしたが、iRigHD2には、これらに加え、モニター音量も調節可能なヘッドフォン出力端子、エフェクト / ドライ・サウンドを切替可能なFX/THRUスイッチが備わりました。iPhoneやiPadのヘッドホン端子を使わなくても、iRigHD2のヘッドホン端子で聞くことができるので、便利になりました。

iRigHD2のFX/THRUスイッチの機能ですが、THRUを選択すると、エフェクト抜きの状態で出力されます。FXを選択すると、Amplitubeなどのエフェクトが加わった音で出力されるようです。

iRigHD2がヘッドホン端子に接続できることで、音量調節ボリュームも付属しています。ほか、マイク・スタンドへの設置に便利なマジック・テープが付属し、細かいところで改善がなされているようです。

また、inputは24bit、96kHzと変わらないですが、24bit/96kHzもあれば、エレキギターをレコーディングする音質としては十分だと思います。モデルの違い、ピックアップや弦の違いなど、ギターが本来持っているサウンドの微妙なニュアンスの違いまでも、クリアに捉えることができる、とあります。

iPhone7にいち早く対応した!?iRigHD2

iRigHD2は、早くもiPhone7に対応しているそうです。といいますのも、iPhone7ではヘッドフォン端子が廃止されてしまっているので、iPhone7購入者にはサンダーボルト端子とヘッドフォン端子を変換するケーブルが付属しています。非常にイケてないと思うのですが、Appleの方向性に従うしかないのが辛いところです。

iRigHD2では、ヘッドフォン端子を装備していない最新のiPhone 7でも、ギター / ベースのサウンドをヘッドフォンでモニターしたり、外部PAシステムに出力したりすることができます。

iRigHD2の外観

iRigHDでは棒状でしたが、iRigHD2では、出力端子が2個備わったことで、横幅が長くなりました。サイズや重量については公式サイトに記載がありませんが、iRigHDが254gの18.2×16.1×5.9mmですので、重量はあまり違いはなく、横幅が3〜4cmになった程度かと思います。

また、iRigHD2は裏側にマジックテープが通されていて、マイクスタンドにくくりつけることができます。スタジオで練習する時に便利かと思います。ほかインジケーターが縦に長くなり、従来のドットより見やすくなっていると思います。

フルバージョンのAmpliTubeが付属iRigHD2に!

iRigHD2にはなんとフルバージョンのAmplitubeが付属になります。Mac/PC用としてはAmpliTube 4 for Mac/PC(税込 17,280円相当)、iOS用ではAmpliTube for iOSフルバージョン(iPhone / iPad)※(税込 2,400円相当)が付属するそうです。これだけでもかなりお得かと思います。

ちなみに、Amplitubeの製品版ですが、11機種のストンプボックス・エフェクト(Delay、Fuzz、Overdrive、Wah、Envelope Filter、Chorus、Flanger、Phaser、Octave、Noise Filter、そしてdistortion)、5機種のアンプ(Clean、Crunch、Lead、Metal、そしてBass)とそれぞれのアンプに合ったスピーカー・キャビネット5機種、そして2機種のマイクロフォン(Dynamic 87とCondenser 87)の計11機種のギア・モデルが装備されているそうです。十分すぎる機能だと思います。

価格対性能費で考えた場合、ソフトありきのDTM機材は、ハードよりも、ソフトウェアの充実スピードの方が速いので、iRigHD2は大変お得だと思います。すでにiRigシリーズをお持ちの方は、「今までの俺はなんだったんだ〜」状態になると思います。残念ながら、iRigHD2への買い替えがオススメです。

iRigHD2のまとめ

これまでよりも強力になったiRigHD2ですが、練習用、ホビーユースとしては十分すぎる機能だと思います。特に、Amplitubeを使用して、様々なアンプやエフェクターのシミュレーターをiPhoneやiPad一台で試すことができるのはすごいことだと思います。

ですが、エレキギター本来の音は、実際にアンプや大型スピーカーを通して鳴らさないと、実感できないと思いますので、ライブやレコーディングで活躍される現役ギタリストは、iRigHD2を通して、アンプの傾向をつかみ、いざスタジオで鳴らす時や、機材購入の参考にする、ライブ本番のステージ機材のくせをつかむなどの用途には、iRigHD2はもってこいかと思います。といった用途でも、iRig、というかAmplitubeは、一台持っておいて損はないと思います。

また、iRigシリーズには、iRig UA、iRig HD-AというAndroid版も発売されているようです。このあたり、IKMultimediaは、これまでのDTM界隈のiPhone独占から外れてきた?海外のニーズも捉えているのかと感じられます。

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