【レビュー】Roland Rubix22

オーディオインターフェイスRoland Rubix22のレビューです。過去製品のUA-22と比較してどのあたりが進化したのか?を中心にチェックしてみたいと思います。

Roland Rubix22の特長

Roland Rubix22

Roland Rubix22は入力が2個、出力2個で、最大24bit/192kHzのオーディオインターフェイスです。USB2.0規格でPCと接続します。標準的なオーディオインターフェイスですが、SteinbergのUR22mkIIやベリンガーのUMC22などと異なる点は、UA-22と同じく高音質マイクプリアンプが備わっています。

公式サイトには「広いダイナミック・レンジと低ノイズを実現した新開発のマイク・プリアンプを搭載」とありますが、おそらく音質についてはUA-22と大きく違いはなさそうです。

Roland Rubix22は192kHzに対応

UA-22とスペックを比較して、Rubix22が一番大きく進化した点は、192kHzに対応したことではないでしょうか。ハイレゾオーディオ機器が主流になりつつある昨今ですが、低価格帯のオーディオインターフェイスでも192kHzに対応したことはすごいと思います。

ほか、UA-22よりも向上している点は、ダイナミックレンジがAD部(アナログからデジタル変換)が99dBから104dB、DA部(デジタルからアナログ変換)が102dBから109dBになっています。地味な数字の違いですが、AD/DAはレコーディングの際の入り口なので、ありがたいことだと思います。

Roland Rubix22のモバイル機能。ドライバーインストール不要

Rubix22では、UA-22と比較してモバイル用途が強化されているようです。まず、MacやiPadではドライバーのインストールが不要です。さらにMIDI周りの設定に手間がかかりがちのWindows10でもドライバはネットワーク経由で自動ダウンロードされるようです(Windows10のみ)。初期セットアップは初心者であろうと玄人だろうと煩わしいものですが、その辺りが楽になったことはいいことだと思います。

ほか、Rubix22はU-22と同様、iPadやiPhoneと、いつものApple iPadカメラコネクションキット、またはLightning-USBカメラアダプターを使って接続します。

アップル Lightning - USBカメラアダプタ

その他、UA-22にも備わっていましたが、モバイル用途として、Rubix22は単三乾電池3本で動作します。ほか細かい違いとしては、DC端子が、DC INジャックから汎用的なUSBマイクロBタイプに変更になっています。おそらく規格さえ合えば、スマホの充電器でも兼用できるのでは?と思います。

Roland Rubix22は重量が変わった

電源周りの変更のせいか、Rubix22は重量がUA-22の460gから1kgに増加しています。恐らくDCアダプターの電源処理部分がオーディオインターフェイスに吸収されているためと思われます。体感的に、iPadminiからMacBookAirを持ち歩くようになった違いぐらいの体感かと思います。

付属ソフトウェアはAbleton Live Liteで、変更はありません。個人的に、付属ソフトはAbleton LiveよりもStudio Oneの方がDTM初心者にとっていいんじゃないか?といつも思います。

Roland Rubix22

Roland Rubix22の外観

Roland Rubix22

Rubix22の外観はUA-22と同じく頑丈なアルミ製で、多少の落下にも耐えられるのではと思います。サイズは縦幅が16.5cm、横幅が14.5cm、高さが4.6cmと、U-22に比べ、多少大型化しています。これもおそらく電源周りの変更によるものじゃないか、と思います。

Rubix22の操作画面の大きな違いは、InputとOutputのパネルが色分けされていて、操作ミスが起こりにくくなったことだと思います。UA-22の場合は、左にInput端子が二つ、真ん中にゲインの調整、右に出力ボリュームとヘッドホン端子となっていますが、Rubix22の場合は、左Input端子の隣にゲイン調整、右に大型の出力ボリューム、さらにヘッドホンのボリュームが分かれています。

また、Rubix22には視認性の高い、緑と赤のレベルインジケーターが備わっていて、視覚的にボリュームの状態を知ることができます。そのあたり、Rubix22は細かい気配りがされていて、好感が持てます。

(Rubix22正面)

Roland Rubix22

(UA-22正面)

UA-22

(Rubix22背面)

Roland Rubix22

(UA-22背面)

UA-22

Roland Rubix22まとめ

Roland Rubix22

Roland Rubix22をUA-22と比較してみましたが、細かい所で改善が見られ、正常進化を遂げていると思いました。

低価格帯のUSBオーディオインターフェイスは、搭載されているDSP(音データの処理をする部分)はほぼ共通なので、Universal AudioのApolloシリーズのような高価なSharkプロセッサを搭載することはできないのでは、と思います。

しかし、Rubix22は使い勝手やスペック等の部分で改善されているので、今購入するならば、UA-22よりもやはりRubix22のほうがいいんじゃないでしょうか。

とはいえ、UA-22もRubix22もDTMの第一歩として十分すぎる機能が備わっているので、初心者で悩まれている方は、思い立ったら早くオーディオインターフェイスを一台ゲットして、DTM女子に負けないように、DTMスキルをアップすべきだと思います。

サウンドハウス

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