[レビュー]KORG ElectribeMX実機チェック&ミニ使い方チュートリアル

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KORG ElectribeMXの実機操作ガイドです。リズムマシンの比較レビュー特集企画を近々予定しているのですが、その前にリズムマシンの機能として何が必要なのか再考してみようと思いまして、自宅に眠っているKORG ElectliveMXを引っ張り出して検討してみたいと思います。

一時期話題になったKORG ElectribeMX

KORG ElectribeMXは1999年発売で、すでに販売終了していますが、2006年頃よりYoutube投稿の普及とともに、ネット界隈で人気が再発し、SDカード対応版も発売されることになりました。(wikiもあります)

KORG ElectribeMXの特徴

ElectribeMXはシーケンサーにKORG独自のMMT音源(バーチャルアナログ音源、VPM音源、PCM音源、フォルマント音源等を含むKORG独自の統合音源)を搭載し、一台でダンス系の曲が簡単に作れてしまう
さらに、リボンコントローラー式アルペジエーターや真空管アンプ搭載と、いわゆる「飛び道具」としても使えるような、様々な機能が備わっています。

ElectribeMXは、ざっくり大きく分けて、全体を編集するコモンセクションと、音色を編集するエディットセクション、ドラムとシンセ音源を並べるパートセレクトセクション/ステップキーセクションに分かれています。パッと見て、何ができるのか解りやすい配置になっています。

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KORG ElectribeMXの操作方法

ElectribeMXの操作方法ですが、まずサンプル曲をサンプルを聴いてみたいと思います。
まず、液晶下のパターンを押した後、ダイヤルを回しサンプル曲を選択します。ダンスミュージック系のサンプルを選ぶことができます。

KORG ElectribeMXでシーケンスを組む

KORG ElectribeMXは、サンプルデータのほかに空のパターンがあり、サンプルを除くと192パターン作成することができます。新たにシーケンスを保存するには設定が必要です。

ゼロから作るのは大変なので、気に入ったサンプルを元にシーケンスを組んでいくようなやり方が、曲を作るのには手っ取り早いと思います。

自分がイメージするサンプルを選択した後、サンプルを書き込み可能状態に変更します。
左から5個目のグローバルキーを選択し、右のダイヤルを回してプロテクトモードをOFFにします。その後、write/renameキーを押して、書き込みできるように変更します。

KORG ElectribeMXのシンセ部分

ElectribeMXの右上部分はエディットセクションで、つまみが豊富にあります。パンからピッチ、オシレーターやモジュレーションなど、アナログシンセの操作に慣れていなくとも、簡単に音の変化が楽しめるので、説明書なしで覚えられると思います。

KORG ElectribeMXのキーボード

下部のステップキーセクションは、16個のキーがあります。こちらはドラムパートとキーボードパートを切り替えて使用します。

キーボードパートの場合、キーボードパートをどれか選択した後、鍵盤を操るように演奏することができます。
実際に打ち込んだ様子がこれです

ドラムパートの場合、ドラム音を選択した後、何拍目を鳴らすか、スイッチのON/OFFと同じ感覚で決めていきます。その辺りは808や909など、一般的なリズムマシンと操作は同じです。

KORG ElectribeMXでゼロから打ち込む

ElectribeMXでサンプルを選択した後、サンプル曲はループになっていますので、まずシーケンスの拍数を1にして、リセットします。
すでに音色は設定済ですので、ドラムパートからキーボードパートへと順番に打ち込んでいきます。
今回は、アンビエントのデモソングをサンプルに、ドラムとシンセを打ち込んでみました。

音色やボリュームについては、エディットセクションで細かく調整して追い込んでいきます。これでループが出来上がりますので、完成したパートを組み合わせて、一曲仕上げることができます。

KORG ElectribeMXの外観

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ElectribeMXの見た目の特徴ですが、まず中央にある二つの真空管がカッコいイイです。音については、真空管なので、暖かみのある音が出るか
と思いきや、そうでもなく、ブースター/オーバードライブがかかるぐらいですので、あまり期待できません。ですが、インテリア的にアガる要素かと思います。

ElectribeMXの各つまみはプラスチックなので、若干チープな印象を受けてしまいますが、ちょうどいい具合のギザギザが刻られていたりと、操作しづらいことはないと思います。また、左下のスライダーとタッチパッドで演奏できるので、リアルタイムで音色効果を出すには最適です。

KORG ElectribeMXのまとめ

リズムマシンとしてElectribeMXを動作チェックしてみましたが、シンセ、リズムマシン、シーケンサーが一体化されたグルーブマシンはこれが完成系の一つだと思います。

ちょっとした操作だけで、曲が一台だけでサクサク作る事ができます。アイデア出しツールとしては十分すぎる機能かと思います。

一点、惜しい!と思うことは、ミキサーがビジュアル的に確認しやすく、フェーダーやパンが備わっていれば最強なのですが、さすがにそこまでは求めすぎかもしれません(つまみを使ってパターンのボリューム、パン操作はできます)。AbletonLive的機能があればGoodなのですが。さらにいえば、サンプラーでしょう。

KORG ElectribeMXでリズムマシンに必要な機能がなんとなく見えてきたところで、次は、現在主に発売されているリズムマシンについて、実用面で比較検討してみたいと思います。

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