【実機レビュー音あり】MOOER Hornet Blackレビュー。小型アンプは何買っても無駄なのか!?

MOOER Hornet Black の実機レビューです。あまり期待していなかったGE200の音が予想外に良かったので、続けてMOOER Hornet Blackを買ってみました。私は基本的に、エレキギターに小型アンプは要らないと思ってます。。。

けれども、MOOER Hornet Blackは、割り切った使い方をすれば、費用対効果的に結構いい感じかもしれません。

MOOER Hornet Black、小型アンプ。。。

私の家には、JCM2000相当の巨大なマーシャルアンプがあるので、音には満足しているのですが、いざ弾こうとなると、真空管が温まるまで待たないといけない、近所に迷惑がかからないようにボリュームを調整しないといけない、など色々ストレスが溜まります。それに、夏場の真空管は暑い(笑)。

そこで小型アンプ導入、となるわけですが、最初は割と評判のLaney CUB12Rにしようと思っていたところ、過去の小型アンプ黒歴史を振り返り、購入はやめました。

MOOER Hornet Blackに至るまでのこれまでの小型アンプ履歴を振り返る

MOOER Hornet Blackに至るまでに、小型アンプを購入しては捨てたり売り払ったりしていまして、どのアンプも満足いくものではありませんでした。

①Fender ギターアンプ MINI ’57 TWIN-AMP

今から約20年前でしょうか。エレキギターにはアンプが必要!とりあえず一番安いやつ!フェンダー!だからと、初めて買ったアンプ。今の製品は性能も上がってるかもしれませんが、当時のミニアンプはボリュームからトーンの調整もあまり効かず、電池が切れてすぐ放置してしまいました。インテリアにもなってません。。。

②Marshall MG-Gold

長い休業期間を経た後、ギター再開時に練習用に使っていましたが、歪みに不満でした。最初はマーシャルアンプということで喜んでましたが。私とトランジスターアンプとの相性は悪く、アンプは真空管じゃないと嫌です。半年使った後、ヤフオク行きとなりました。

③BOSS eBand JS-10

本気で練習しようと、スロー再生やBGMに合わせて演奏できるBOSS eBand JS-10を買ってみましたが、満足できませんでした。。。

まず、スピーカーがしょぼく、歪みの音がシンセ的で味気ない音でした。「ペラい」感じでしょうか。また、今更SDカードにPCからデータ移動か!というのもありました。操作に手間がかかり、PCのDTMソフトやiPhone、iPadでリズムを作った方が全然楽でした。自宅で誰かとセッションするならいいかもしれませんが、練習用としてはがっかりでした。

BOSS eBand JS-10は、購入したもののすぐヤフオクに放流してしまいました。

④Orange Terror

たまたま某楽器店の景品でもらった、小型アンプ。私にはOrangeAMPの音が苦手でした。結局鳴らした回数は5回もいってないような?

ロゴがかっこいいので、しばらくオシャレなインテリアとして飾っただけですが、私には「ギター機材に実用性がないものは不要!」とよくわからないポリシーがありまして、オレンジ色のスピーカーとセットでヤフオクに放流してしまいました。

YAMAHA THR10X

知り合いのギタリストに勧められて一度検討したのですが、うーん微妙でした。まず歪みの音に満足が行かず、それに真空管を意識した?風のライトがなんか安っぽくて、とにかく微妙でした。。。

と、いった具合に、わがままな私は小型アンプは何を買っても満足することはなく、結局大型のマーシャルを一台自宅に置くことで落ち着いていました。そもそも小型で、スタジオやライブハウスにあるジャズコやツインリバーブ、JCM800&2000を再現するなんて最初から無理なのだー。

MOOER Hornetの実力はいかほどか?

といった具合に、小型アンプで真空管を再現するとか、どうやっても無理じゃないか?と思います。それなりの音を出すにはスピーカーのサイズとボリュームが必要です。ならアンプシミュレーターはどうでしょうか。MOOER Hornetをゲットした後、早速録音してみました。

MOOER Hornetの正面右上には、昔のテレビみたいなアナログなつまみがありまして、音色は9種類あります。

1.JZ CLEAN ROLAND JC120

ジャズコ

2.F.CLEAN FENDER TWIN REVERB

ツインリバーブ

3.PL 100 MARSHALL PLEXI LEAD 100

プレキシマーシャル

4.PV 5150 PEAVEY 5150

PEAVEY 5150

5.TRIPLE MESA TRIPLE RECTIFIER

トリプルレクチ

6.MK IV MESA MK IV

メサブギーマークIV

7.POWER DS ENGL POWERBALL

ENGL

8.MOGNER BOGNER UBERSCHALL

ボグナー

使用ギター:ストラト 使用マイク:AUDIX i5

(9.MOOER MT MOOER METALはMOOERオリジナルで比較対象がないので割愛しました)

いかがでしょうか?MOOER Hornetは、GE200で再現した音をそのまま出している感じです。MOOER GE200でもあった、中域の厚みが感じられました。真空管の「ボワっとする音」が再現できてるような気がします。

48k、32bitというBOSSの空間系エフェクターに搭載されているぐらいの、高めのサンプリング精度が効いてるのかもしれません。

MOOER Hornetのエフェクト・機能

MOOER Hornetには、一般的な小型アンプにあるエフェクターや機能が一通りそなわっています。

  • ゲイン
  • トレブル
  • ミドル
  • ベース
  • ボリューム
  • チューナー
  • MOD(コーラス、フェイザー、ビブラート)
  • ディレイ(アナログディレイ、テープエコー、デジタルディレイ)
  • リバーブ(ROOM、HALL、CHURCH)

ゲイン、トレブル、ミドル、ベースの効き具合は良好です。トレブルとベースをフル、ミドルを0にしてメタリカごっこができます(笑)。

コーラスやディレイは、ボタンをタップしてスピードを調節します。

私の場合、練習用アンプに求めるものは「歪みが全て」で、エフェクターはおまけでしかなく、たまに遊ぶおもちゃ程度にしか考えてないです。軽くリバーブをかける程度でしょうか。

プリセット機能やブルートゥースなどは便利かもしれません。背面にヘッドホン端子があるのは、夜の練習に便利だと思います。ブルートゥース機能を使えば、スマホから伴奏を流して演奏したりできます。

MOOER Hornetの外観

MOOER Hornetの外観は、ボックス型のキャビネットで、横が29cm、縦が25.5cm、奥行きが17.3cm、重さが2.9kgと、両手で軽く持ち上げられます。

背面にも取手があり、持ち運びも楽です。

MOOER Hornetは右上にある昔のテレビのようなつまみのせいか、見た目はひと昔前のアンプで、少々野暮ったい感じでしょうか。プラスチック製なので、高級感は特にありません。

スピーカーのサイズは6.5インチで出力は15Wと、ボリュームが真ん中ぐらいでも結構鳴ります。自宅での使用で物足りないことはありません。ちょっとしたカフェや小規模なイベント会場なんかでも使えると思います。

MOOER Hornetまとめ

MOOER Hornetをレビューしてみましたが、やはり一般的な日本の住環境にあって満足のいく、真空管&トランジスタ製の小型アンプは存在しないのでは、と思います。ある程度の音を出すには、40W以上の真空管アンプとボリュームが必要で、自宅に防音室を導入し、マーシャルの壁(実はハリボテ)でも作るしかないかもしれません。

となると、どこかで妥協しないといけないわけで、「小型」という制限が入ってしまうならば、真空管やトランジスタアンプという選択肢よりも、ある程度真空管を再現できるシミュレート系アンプがオススメになってしまいます。

真空管の深み、というか、味みたいなものはあまり感じられないかもしれませんが、雰囲気はMOOER Hornetでもある程度再現できているんじゃないかと思います。

MOOER Hornetは1万円ちょっとで買えますが、予算のある方は当然、BIASやKemperやFractal AudioのAXEなどをモニタースピーカーで鳴らしてそのままオーディオインターフェイスを通してレコーディングすべきですね。

しかし、そこまで予算をかけられず、とりあえずすぐ立ち上げてサクッと練習できる小粋なアンプ、として割り切るなら、MOOER Hornetはまあまあいい選択になるんじゃないかと思います。

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